”神様の宿題”-ティッシュの箱が空に,そして床には・・・
今日も元気いっぱい!静かにしていると思えば・・・
今日も,しょくんは,高速ハイハイで部屋中を元気に動き回り,つかまり立ちをしては,電気コードだの,畳んだ洗濯物だの,触ってほしくないものに手を伸ばし,目が離せない。トイレに行ったり,新聞を取りに行ったりするほんの短い時間すら,油断できない。
そんな中,急にしょうくんの動きが止まり,静けさが訪れる。 辺りを見回すと,まず,目に入ったのは,床に散乱した大量のティッシュペーパー。そして,その”源流”まで視線を遡らせると無心にティッシュペーパーを箱から引っ張り出すしょうくんの姿が・・・。
どうぞ思う存分引っ張り出しちゃってください・・・!
これまでも同じような場面は何度かあって,その度に,パパやママは,「だめー!」とか「やめて!」と言って,ティッシュペーパーの箱を直ちに取り上げてきた。
が,今日は,やれやれと思いつつも,箱を取り上げることもなく,そのまま見守ることに。しょうくんは,パパやママが自分のしていることに気づいて,引っ張り出したティッシュペーパーを嬉しそうに振って見せたりしておおはしゃぎ!
ティッシュペーパーの引っ張り出し方が大胆になったというか,雑になったというのか,途中からごっそりとまとめて引っ張り出すようになって,あっという間に箱が空っぽに・・・。
そして,床上は,しょうくんが引っ張り出したティッシュペーパーや,それを細くちぎった残骸が見事なまでに散乱・・・。
ティッシュペーパーの箱を取り上げなかった理由
これまでと違って,今日,ティッシュペーパーの箱を取り上げることも,引っ張り出すのをやめさせることもしなかったのは,単なる困ったいたずらに見えるしょうくんの行動が,しょうくんにとってとても大切なものだと知ったから。
藤井聡太騎士の活躍で一躍有名になったモンテッソーリ教育。少しは勉強してみようかなと思い立って読んでみたのが「モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!」(👇)。
モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す! (知的生きかた文庫 ふ 31-1)
- 作者: 藤崎達宏
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2017/10/23
- メディア: 文庫
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この本によれば,箱の中からひたすらティッシュペーパーを引っ張り出す行動は,世界中の子どもたちが乳幼児期に行うものだそう。つまり,
1歳から3歳の子どもは,手根骨の発達にともない手の骨格が出来上がり,3本の指がうまく使えるようになります。このできたての手を使ってみたい,うまく使えるように練習したいという強烈な衝動にかられる「運動の敏感期」にあるのです。目と手が一緒に動くことを通して,脳細胞が急激に活性化し,シナプスが(神経細胞へ信号を伝える接合部)が急増している,とても大切な瞬間なのですね。
ということだ。ティッシュペーパーを引っ張り出す行動は,「手指をうまく使えるように練習しなさい」という,いわば「神様の宿題」をこなす行動であり,これを続けている間,静かにしているのは,そのことに集中しているからなのだ。
それを知ったからには,「神様の宿題」をしているのを邪魔したり,止めたりしてはならない。むしろ,それができる環境を作ってあげようと思い立った。
というわけで,早速,ドラッグストアに行き,もっぱらしょうくんが「神様の宿題」をするために使ってもらえるよう,最も安価なティッシュペーパーを買ってきて,しょうくん専用のカラーボックスのおもちゃの脇にセット。
そして,そんなパパの思惑を知ってか知らずか,ほどなくして,しょうくんは,その箱をカラーボックスから出すと,ティッシュペーパーを引っ張り出し始めたのである!
しょうくんが,無心にティッシュペーパーを引っ張り出し続ける姿や,パパとママの視線に気づいて,引っ張り出したティッシュペーパーを振って見せたりする姿を見ると,うんうん,これでよかったと大きくうなづいてみる。
同じような場面に出くわすとすぐさま箱を取り上げていた以前とは大違い。180度の方針の転換,そして,受け止め方も大きく変わった。気づくのが遅かったといえば,それまでだが,新米パパ・ママで初めてのことだらけなので,失敗はつきもの。パパとして,ママとして日々成長し,軌道修正もしていくので,しょうくん,多めに見て許してくれるかな!?
散乱したティッシュペーパーのその後
「神様の宿題」専用に買ったとはいえ,しょうくんが引っ張り出したティッシュペーパーをそのままごみ箱へ,というのはあまりにもったいない。
きれいに引っ張り出されていたものは,再び重ねて箱の中に戻したり(再び「神様の宿題」に使われる。),パパがデスク脇に持って行って使ったりして,有効利用。ちぎられた切れ端もそれなりの大きさがあれば,その辺の机や棚をさっとひと拭き。そのままごみ箱行きにせざるを得ないのは,あまりに細かくちぎられた切れ端くらい。安く購入したティッシュペーパーをティッシュペーパーが予想を超えた大車輪の活躍である!
散乱したティッシュペーパーを片付けるのも,やってしまえば大した手間でもない。
「神様の宿題」と知らなかったとはいえ,これまで些細なことに必要以上にめくじらを立ててしまっていたのかもしれないと少し反省。
これからは,しょうくんの安全だけはしっかり確保しつつ,やりたいことをやりたいようにさせてあげて,あれもこれもやめさせるようなことはしないでおこう。そう考えると,心なしか,自分自身の肩の力も抜けて楽になったような気がした。
(^^♪ しょうくん生後11か月 育児休業3か月目